”存在しない?”会社と契約してしまう柏崎市役所の超常現象
2013年06月27日
柏崎市と物品納入の契約を交わした業者が、申請した住所に法人登記をしていないことが発覚。それ以外にもさまざまに不可思議な背景が明らかになった。あまりにもズサンなチェック機能だが、これが柏崎市役所では“常識”と理解されてしまうから驚きだ。
不思議な会社
柏崎市議会6月定例会の総務常任委員会が、6月13日に開かれ、これが前代未聞の事態に紛糾した。
紛糾したのは「第64号・財産の取得について―除雪ドーザ(13t級)1719万6900円。
この案件は既に指名競争入札が行われ、参加6社のうち1社が落札した案件である。仮契約書も既に交わされている。
問題は金額や入札のあり方ではない。契約の相手方となった「星野商事株式会社」の存在そのものなのである。これが実に込み入った話なのだ。
柏崎市内には「星野商事」と屋号を持つ会社が2社ある。市内大和町にある星野商事(Aとする)と市内諏訪町にある星野商事(Bとする)。経営者は同じ人物だが、扱いとしては全くの別会社。両社の登記簿を見ると、設立年月日も大きく違うし、「目的」の欄も星野商事Aは「各種機械部品の加工―」となっているしBは「農機具、消防用品、防災用品販売」となっている。
同じ法務局の管内に同様の商号を持つ法人が登記することは、原則できない。星野商事Bは、平成16年に東京都大田区田園調布で設立しており、平成21年に柏崎市諏訪町に移転しているという経緯から、二つの同じ商号が市内に存在するという事情が発生したのではないか。
さて委員会では、最初にこれが問題提起された。柏崎市が契約したのは、いったいどちらの星野商事なのか。こういう紛らわしさは、ある種の事故に繋がらないのか。
市当局は、
「市内に星野商事が二つ存在することは、二日前に知った。しかし、市の事業にも過去に実績があり、確かな仕事をしており問題はないと判断する」と説明する。…続きは本誌にて