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2024年11月22日

『痔にならないための生活習慣』

2013年04月25日

小林先生新潟臨港病院外科部長

小林  孝 氏

 

■医師データ

秋田大学医学部卒。新潟大学医学部第一外科入局。新潟大学医学部大学院卒。ハーバード大学留学を経て平成7年より新潟臨港病院。医学博士。

 

 

 

痔の症状に悩んでいる人は30%を超えるという。こうなると立派な国民病だ。そこで今回は、痔主にならないように気をつける生活習慣を取り上げる。解説は、痔の治療に関しては県内最高峰の病院である新潟臨港病院の小林孝外科部長にお願いした。

 

「痔は痔核、痔瘻、裂肛という三大主要肛門疾患を一括するもので、この三大肛門疾患が、肛門疾患全体の9割強を占めます。この三大肛門疾患ですが、痔核は肛門にできた大きなシワ、痔瘻は肛門の感染症、裂肛は肛門のケガというイメージになります。

 

では、痔を予防するための『おしりのための注意点』をお話しします。痔は一種の生活習慣病といえますので、生活習慣の改善が治療の基本になります。以下は注意するポイントです。

 

ポイント①『おしりはいつも清潔にしましょう』。おしりを清潔に保つために温水洗浄便座が有効です。ただし、使い過ぎや浣腸代わりに使用するなどの誤った使用法は逆効果になりますので、注意しましょう。水流は一番弱いくらいで結構です。

 

ポイント②『毎日お風呂に入りましょう』。お風呂でからだを温めると肛門の血行が良くなり清潔も保てます。シャワーだけで済ませず、なるべく湯船に浸かりましょう。

 

ポイント③『便秘にならないように気をつけましょう』。便秘は痔の最大の敵であると言われています。規則正しい生活を心がけ、朝食を必ず食べるようにしましょう。食物繊維や水分を十分にとり、便通を良くしましょう。また便意があったら我慢しないでトイレに行きましょう。

 

ポイント④『下痢をしないようにしましょう』。下痢も肛門を刺激して痔疾患を悪化させます。また肛門周囲の清潔も保てません。

 

ポイント⑤『排便は3~5分以内で、いきまないようにしましょう』。長い時間いきむことで、おしりの血行が悪くなり痔の原因になります。便を完全に出し切ろうとしてがんばらないことが大事です。また、腹筋運動などの腹圧がかかる運動もやり過ぎには注意しましょう。…続きは本誌にて

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