出ない出ない詐欺?篠田・新潟市長4選出馬はあり得るのか
2013年02月28日
パルム問題を抱える三条市・国定勇人市長にしろ、批判を浴びつつも昨年12月に再選を果たした魚沼市・大平悦子市長にしろ、自治体の首長たるもの住民からの批判はあって当たり前。同時に根強い支持者を得つつ市政に臨むものだ。昨年11月に就任から丸10年となった新潟市・篠田昭市長も同様。「水と土の芸術祭」に代表される篠田市長の文化事業好きをどう思うか。これが篠田アンチとなるか否かの分かれ目のようだ。その篠田市長はかねてより「長期在職自制、12年(今期)でけじめ」を標榜してきたが、年頭の発言で4選出馬も十分考えられる話になってきた。
新市政誕生10年の評判-存在感無い「水と土」-
「気づかないうちに始まり、気づかないうちに終わっていた」。旧新潟市外の住民は「水と土の芸術祭」についてそんな感想をお持ちでは?そもそも、どういったイベントか分かっていない人も多いだろう。
ポピュリズム。最近よく耳にする言葉だ。恥ずかしながら、ぼんやりとしか意味が分からなかったのでこの機会に調べてみた。いくつかの解釈があるようだが、この場合〈政治に関して理性的に判断する知的な市民よりも、情緒や情によって態度を決める大衆を重視し、その支持を求める手法〉(ウェブサイトkotobankから知恵蔵2013の解説を引用)との解釈が適当だろう。
「3選を果たしているだけあって根強い支持者はいるが、有識・学識者からは評判が悪い」
A氏に限らず、今回の取材で右記のような声は多く聞かれた。アンチ篠田派による批判の矢面に立つのが「水と土の芸術祭」だ。新潟市内各地にアート作品が展示される同祭は09年に初開催され、篠田市長はその前年に「水と土の文化王国にいがた」なる著作も発表している。初回は「大地の芸術祭」(十日町市)を成功に導いたアートディレクター・北川フラム氏を迎え、随分と力を入れているのは市長の当時の発言からも伝わってきた。
ところが初回の結果は芳しくない。約半年の開催で集客人数は55万人と目標値を大きく上回ったものの、経済効果は12億5千万円で目標値達成度は50%程度。開催に至るまでも行政サイドの準備不足が透けて見え、普段は穏やかな新潟日報紙も批判的な特集記事を組んだほどだった。
同祭は昨年7~12月、事業費を初回の約4億7千万円から2億7千万円に減額し、前回の反省を踏まえた上で第2回が開催された。今年1月7日の記者会見での市長発言によれば、集客人数は60万人を超える見込み。本誌による同祭推進課への取材も総合すると、経済効果などについて多少の改善がありそうだ。詳細なデータは2月議会で報告(本稿脱稿は議会開催直前)される。…続きは本誌にて