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2024年11月22日

GⅠレース「寛仁親王牌」開催誘致へと導いた殿下と弥彦競輪の縁

2013年02月28日

 

競輪のGⅠレース「寛仁親王牌」が7月12~15日の4日間、弥彦競輪場で開催される。同競輪場での寛仁親王牌開催は3年連続。全国には現在44の競輪場があるが、同競輪場が多額の売り上げが見込めるGⅠレースの誘致合戦を制し、3年連続開催をモノにした要因として挙げられるのが、昨年亡くなった寛仁親王殿下と同競輪場を生みの親とする女子競輪チームとの知られざる交流だ。

 

4日間で売り上げ100億円

 

約3千人の選手を擁する競輪界では、超一流選手が競い合う最高峰のGⅠレースが年に6つ開催される。

 

それぞれの優勝者は年末に賞金1億円をかけて一発勝負で争われるグランプリへの出場権を手にすることができるとあって、まさにビッグレースだ。

 

その6つのGⅠレースのうちの1つが今年7月に弥彦競輪場で開催される「第22回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」で、弥彦競輪場での寛仁親王牌開催は3年連続となる。

 

競馬の天皇賞は知っていても、競輪に皇族の名を冠したレースがあるとは知らなかったという向きも多いに違いないが、寛仁親王牌は平成2年に日本で世界選手権自転車競技大会が開催された際、寛仁親王殿下が名誉総裁だったことに由来しており、平成4年から殿下が優勝トロフィーを下賜するようになった。

 

また寛仁親王牌は前橋競輪場で初めて開催されたことから、以来、同競輪場で開催されることが多かったが、実際のところは固定開催ではなく、青森競輪場で過去3回開催されており、各競輪場が誘致合戦を繰り広げている。

 

スピRits

そして平成23年、弥彦競輪場が初めて誘致に成功したのだが、同年開かれた寛仁親王牌は昭和25年に同競輪場が開設されて以来、初のGⅠ開催となった。

 

ビッグレースだけに県内外から観客が詰めかけ、平成23年の大会は4日間に総来場者数約1万6千人を数え、同競輪場の来場者記録を更新。そして当然ながら売り上げも大きく、平成23年は102億6348万円。翌平成24年には103億3027万円を売り上げた。

 

弥彦競輪場では寛仁親王牌を開催した平成23年と同24年に年間売上高がいずれも約150億円となった。このうち100億円が寛仁親王牌によるものとあって、たった4日間で年間売上高の3分の2を売り上げた計算だ。

 

競輪はファン層の高齢化を背景とする売り上げ低迷にあえいでいるが、それでもGⅠ開催の売り上げはハンパではない。経済効果にしてもしかり。…続きは本誌にて

 

 

 

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