『ED(勃起不全)』
2012年12月26日
かない泌尿器科クリニック院長
金井 利雄 氏
■医師データ
秋田大学医学部卒業後、新潟大学医学部泌尿器科入局。新潟労災病院、県立中央病院、燕労災病院泌尿器科部長を経て2010年8月に開業。日本泌尿器科学会専門医。
ストレス社会の昨今、EDで悩む中高年が増えているという。ただ、最近は複数の治療薬が開発され、自分に合った適切な治療を受ければ改善するようになってきた。そこで今回は、かない泌尿器科クリニックの金井利雄院長に、専門医の立場から解説していただいた。
「中高年層を中心に、EDが増えているといわれます。原因としては心因性のもの、男性ホルモンの低下、血管や神経の病気、糖尿病、加齢などが考えられます。治療を始めるタイミングとしては、『最近、勃ちが悪くなったなあ』と自覚するようになった時点で検討してよいと思います。
EDの治療薬としては、現在3種類が使われており、それぞれに特徴があります。
まず一番有名なバイアグラです。
性行為の一時間くらい前に飲む、空腹時に飲むなどの制限がありますが、最も定評のある薬です。効果は3~4時間続きます。
次にレビトラという薬ですが、性行為の一時間くらい前に飲むのは一緒ですが、食事やお酒もほどほどに楽しめます。効果は3~4時間続き、勃起力が一番あると言われています。
3番目にシアリスという薬ですが、こちらは食事やお酒の影響もほとんど受けません。効果の持続が36時間と長いことが特徴で、夜がんばる予定なら、昼飲んでも夕方飲んでもOKです。
この3種類の薬の中で、自分に一番合う薬を服用することが肝要です。当院では最初に3種類すべての薬の説明をした上で、なかなか薬が選べない方には、全種類を一錠ずつ処方するという方法を採っています。患者さんご自身でまず全種類試してみて、効果があるかどうか、どの薬と相性がよいかなどを判断してもらっています。
注意点ですが、いずれの薬も服用すればたちまち勃起するというものではなく、亀頭が刺激を受けることにより、はじめて勃起します。ですから、パートナーとはお互いによく刺激し合うことが大切です。…続きは本誌にて