田中真紀子文科相のおひざ元が炎上!?
2012年10月25日
財団法人田中角榮記念館による越後交通株取得に疑義あり
過去の入閣時と同様、官僚との軋轢が聞こえ始めた田中真紀子文部科学大臣。夫である直紀参院議員と共に代表取締役(非常勤)を務めた越後交通や長鐵工業で〝異変〟が生じている。長鐵工業がその座にあった越後交通の筆頭株主が入れ代わり、新たに大口株主として田中角榮記念館が登場。この財団法人による株式取得を、所管の行政庁は「好ましくない」としている。
前代未聞の未公開株物納
10 月1日、野田第3次改造内閣で田中真紀子氏が文科相に就任した。初当選の翌年(平成6年)には村山内閣で科技庁長官を、平成13 年の第1次小泉内閣では外相を務めた同氏。民主党に鞍替えしてからは初めての入閣だ。夫の田中直紀参院議員は一足お先に防衛相に就任。その結果は散々なものだった…。
共に閣僚経験者となった田中夫妻だが、二人が代表権を持つ企業が長岡市にある越後交通と長鐵工業だ(大臣規範から大臣就任と同時に閣僚、副大臣、政務官は営利企業の役職を辞任する。そのため夫妻はそれぞれ大臣就任の時点で役職を辞任している)。
共に非常勤ではあるが、直紀氏が越後交通の代表取締役社長で長鐵工業の代表取締役会長、真紀子氏は両社の代表取締役相談役に就任していた。先代である田中角栄元首相の時代、田中家はオーナー企業である長鐵工業が越後交通の筆頭株主になることで、越後交通とそのグループ企業を間接支配していた。
平成5 年に元首相が、同7年に元首相の夫人が亡くなり、田中夫妻はその相続税対策に追われることになった。その関連で世情を騒がせた一件があった。平成13年、相続税の残額約44億円分として未公開の長鐵工業株、約204万株が財務省に物納された。長鐵工業株は1株の額面が500円。これが4.4倍に評価された格好だった。