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2024年11月21日

共同募金の真実

2012年10月25日

自治会を”下請け集金人”とする 「半強制募金」の時代錯誤 

 

共同募金の内実は知られているようで、実は肝心の部分がベールに包まれている。「集められた募金は果たして適正な使われ方をしているのか」―。率直にいって疑問視せざるを得ない実情も垣間見える。世間一般には知られていない「共同募金の真実」を本号、次号の2回にわたって徹底検証する。

 

県内募金額は5億1千万円

 

毎年10月1日になると、NHKテレビのニュース番組のアナウンサーが決まって衿元に赤い羽根をつけて登場する。

 

アナウンサーに限ったことではない。〝風前のともしび政権〟の真ん中にいる冴えない顔をした野田佳彦首相の胸にも、閣僚の胸にも赤い羽根が鮮やかな色を放っている。泉田裕彦知事ら地方自治体の首長もしかりだ。

 

これは周知のとおり、赤い羽根共同募金への協力の証であり、厚生労働大臣の告示により毎年10月1日から12月31日まで3カ月間行われる募金活動が始まったことを世間にPRする意味も込められている。

 

募金活動に詳しい人物がいう。

 

「赤い羽根をシンボルとする共同募金は戦後、民間の社会福祉施設などに対する財政補填のための募金活動が制度化されたもので、始まりは昭和22年に遡ります。

 

今日では各都道府県に設立された共同募金会が実施主体となり、その浄財は社会福祉を目的とするさまざまな事業活動に幅広く活用されています」 (社会福祉事情通)

 

また「県内では新潟県共同募金会が募金活動の方針、さらには寄せられた募金の配分まで一貫して決定する立場にある」(同)という。

 

赤い羽根共同募金は知っていても、募金がどのように集められ、集められた募金がどのようなところに使われているのかよく知らない人が大方ではないだろうか。かくいう記者も今回の取材に着手する以前は、まったくといっていいほど仕組みを知らなかった。

 

そこで「共同募金の真実」第一弾の本号では、知っているようで意外と知らない共同募金の実態について分かりやすく説明することとしたい。

 

平成23年度に新潟県内で集められた共同募金の募金額はおよそ5億1100万円。なんとも大きな額だ。では集められた募金はどうなるのか? 答えは、各事業者に配分され、それぞれの事業に有効活用されることになっている。

 

具体的にどのような事業にお金が使われているかというと、福祉団体の手掛ける事業が中心であり、高齢者や障害者などを対象とした食事や入浴などの福祉サービスや事業推進のための機材整備のほか、住民全般を対象とする福祉に関する研修活動などにも使われている。…続きは本誌にて

 

 

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