『皮膚の健康と心身の健康の関係』
2012年07月31日
辻本 友高 氏
■医師データ
新潟大学医学部卒。同年4月、新潟大学医学部皮膚科学教室に入局。大学病院で研修後、立川綜合病院、長岡赤十字病院皮膚科副部長(新潟大学医学部医学科臨床講師兼任)を経てこの6月に辻本皮ふ科を開業。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、新潟乾癬友の会相談医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。
肌つやが良いと、見た目にも若々しく感じるもの。しかも肌が健康だと、見た目だけでなく、心身にも良い影響を及ぼしてくるものだという。心身をトータルケアするために、まずは皮膚の健康づくりから。解説は前号に引き続き、辻
本皮ふ科の辻本友高院長にお願いした。
「先月号のこのコーナーでは、中高年のスキンケアの大切さをお話しさせていただきましたが、今回はそのスキンケアが身体の健康、精神面の健康にもつながり、好循環につながるというお話をさせていただきます。
顔に大きなあざがあったり、しみだらけだったりすると、自然と姿勢もうつむき加減になり、引っ込み思案になっていく方が多いです。
ところが、ある患者さんの例ですが、ハンディとなっていたあざやしみを除去したとたんに姿勢が良くなり、顔つきも自信にあふれ、行動も活発になっていったという事例があります。その後、この方は会社でも積極的に発言するようになり、バリバリと働くようになった結果、仕事の業績も上がっていきました。
スキンケアが好循環につながった例ですが、この方は、しみやあざを気にするあまり、うつ病に近い状態だったようです。顔にハンディがあるため自信が持てない、積極的になれない、ふさぎ込むことが多いなど。それが、しみやあざを除去することで最大の悩みから解放され、精神面にも肉体面にも良い影響を及ぼしたのでしょう。
容姿に自信のある方は堂々としていますし、エネルギッシュで見た目にも若々しいです。態度なども自信に満ちあふれ、社交的で積極的、仕事もバリバリこなすような方が多いように感じます。当然、ストレスも少なくて精神面も健康ですから、免疫力も高い状態をキープしていて、病気など受け付けないような方もいます。これは極端な例かもしれませんが、実際、見た目の若々しさが肉体的にも精神的にも人生的にも、トータルで好循環になっている事例は多いです。…続きは本誌にて