民主党王国新潟〝終わりの始まり〞
2012年07月26日
9月総選挙のムードが高まってきたが、今度こそはありそうだ。その中で、県内6小選挙区を独占する民主党の選挙戦に暗雲がたれ込める。政党支持率が最底辺を這う中で当然と言えば当然だが、理屈はそういうことではない。要は選挙戦を戦う足下が、かなり揺らいでいるという指摘がある。(一部敬称略)
「民主党には結党以来、綱領が存在しない」 この問題点については7月10日の参議院予算委員会で自民党の川口順子も質していたが、常々言われていることである。2010年、菅内閣のもとで〝そろそろ党綱領を作ろうじゃないか〟と持ち上がり、今年3月には綱領検討委員会が党内に発足したが、やはり綱領は作れない。
国の根幹をなす経済、外交、防衛で合意が形成されないからである。自民党にも同じように右派も左派も親中派も親米派も混在するが当然党綱領はある。
綱領は党のガバナンスそのものと言ってよい。民主党の場合、この綱領に代わる存在として、選挙時にはマニフェストを掲げたが、あっという間に瓦解した。政権をとるためだけの〝努力目標〟は綱領にはなり得ない。
ガバナンスなき政党が政権につけばどういうことが起こるか。トップが代わるたびに党の方針は180度変わるのである。
普天間問題しかり、TTP参加しかり。菅内閣で脱原発を示したと思えば、野田内閣では原発推進に。そして目下は社会福祉と税の一体改革である。ご存じのとおり民主党のマニフェストには消費増税は含まれていない。
案の定、法案の採決では大量の造反者を出し、党の分裂を引き起こした。党綱領を持たない政党の悲しさである。…続きは本誌にて