『中高年のスキンケア』
2012年07月04日
辻本 友高 氏
■医師データ
新潟大学医学部卒。同年4月、新潟大学医学部皮膚科学教室に入局。大学病院で研修後、立川綜合病院、長岡赤十字病院皮膚科副部長(新潟大学医学部医学科臨床講師兼任)を経てこの6月に辻本皮ふ科を開業。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、新潟乾癬友の会相談医、日本レーザー医学会認定レーザー専門医。
女性はスキンケアの意識が高いが、男性はどうだろうか。無頓着な人も多いのでは。しかしながら、この無頓着さが取り返しのつかないことになる可能性も。
そこで今回は、中高年のスキンケアの重要性を取り上げる。解説は辻本皮ふ科の辻本友高院長にお願いした。
「女性に比べて男性はスキンケアの意識が低いと言えます。毎日欠かさず日焼け止めクリームを塗るという男性は圧倒的に少数派なのではないでしょうか。」
皮膚は常に代謝を繰り返しています。古い皮膚の細胞は死んで垢となり、はがれ落ちて、その下から新しい皮膚が生まれるという繰り返しです。代謝能力の高い若者はまだしも、中高年を過ぎてくると代謝能力も落ちてきます。そうなると、徐々にダメージの跡が残りやすくなるのです。
皮膚がダメージを受ける代表的なものとして、紫外線が挙げられます。とくに注意が必要なのが、屋外で作業することの多い建設作業従事者などです。紫外線にさらされる時間が長いほど、リスクは高いと言えるでしょう。紫外線で皮膚がダメージを受けると、シミやしわになりやすいです。若いうちは代謝が盛んなので、『自分は日焼けしても跡なんか残らない』という人も多かったでしょう。しかしながら、歳を取るとそうはいきません。若いうちは平気だった人も、シミやしわが目立つようになります。
そうなると見た目にも老けていきますし、ひどい場合には精神的にも肉体的にも大きなハンディキャップになることがあります。…続きは本誌にて