なんと! 投開票日まで仏・ナントへ視察旅行へ出かけた新潟市議
2024年11月01日
10月27日投票の衆院選も佳境を迎えた同月22日、選挙戦をしり目に、フランスへ旅立った議員ご一行がいた。これがナント、新潟市議会の保守系最大会派の市長与党、翔政会の面々だ。向かった先はどっかの政党の女性局みたいに、花の都、パリにあらず。同市の姉妹都市、ナント市だった。そしてナント、帰国は衆院選の投開票日、しかもその夜だとか。自民党が大苦戦のさなか、「この、高飛び議員め」と、一部からそんな声も聞こえた(一部敬称略)。
えッ、なな何とナントへ!
10月22日、衆院選は中盤から終盤にさしかかった。新潟市中央区、東区、江南区、そして佐渡市で構成されるのが新しい新潟1区。この日、そして次の日と、1区では自民党の大物が同党の公認候補、塚田一郎を応援するため新潟市にやって来た。
10月22日が自民党の鈴木俊一総務会長、前財務相だ。衆議院で財務金融委員長を務めた塚田とは、まさに仕事のパートナーだった。同総務会長は鈴木善幸元総理大臣の長男だ。その翌日、23日は大御所、同党の麻生太郎最高顧問のお出まし。鈴木総務会長は麻生最高顧問の義理の弟にあたる。
22日の鈴木総務会長は新潟市中央区のホテルが演説会場だった。23日の麻生最高顧問はJR新潟駅の南口広場、そして東区プラザホールで演説会。その後は3区の斎藤洋明候補の応援で新発田に向かった。御年84歳ながら、総理大臣を務めた頃と変わらぬ覇気を感じさせる。
それはともかく、塚田の女性支持者がこう言った。
「昨日(22日)今日(23日)と、いつも集会に出ている市議の先生方で、いない人がいるんだけど」
別掲した23日、新潟駅南口広場での写真を見ていただきたい。この日、花角英世知事も挨拶した。聴衆から向かって右には公明党の県議、市議もいる。前半の司会を担当したのは中央区選出の吉田孝志県議(自民)だった。なかなか力の入った声と話の中身で会場を盛り上げていた。
よ~く見れば、吉田県議の岳父、オールドファンには懐かしい吉田六左エ門元衆院議員がいる。達者そうなのは実にめでたい。その横には自民党の県議団長、石井修氏がいる。同氏は衆院3区、新発田・北蒲の選出。麻生最高顧問は新潟市での日程を終えて新発田に向かうのに、ひょっとしてお出迎えだろうか…?
街宣車の左右に並んだ面々の中に、保守系の新潟市議、特に議会内最大会派で市長与党、翔政会に所属する議員の姿が見えないようだ。唯一、吉田県議から司会をバトンタッチされた伊藤健太郎議員(中央区)くらいだ。
その疑問に答えるべく、ある議員の事務所関係者がこう言った。
「翔政会の皆様は、10人が昨日(22日)からナントにご出張であります」
ナントとは奈良を意味する「南都」にあらず。フランスのナントのことだという。思わず「なな、何とナントですか!」と、ほとんど「おやじギャグ」、お約束のフレーズが飛び出てしまう。…続きは本誌で