「ちょっとだけよ~」じゃなかった 維新・石崎妻登場!
2024年11月01日
1区で維新の会から出馬した石﨑徹。40歳ながら当選3回の元職だ。自民を離党し、「新潟維新の会」を立ち上げた石﨑。同党公認で出馬した3年前の選挙は惨敗だった。だが今回は心強い味方が前面に出た。妻の歌好名さんだ。選挙区では苦戦の石﨑だが、比例での復活当選が期待された(敬称略)。
衆議院が解散された1週間前の10月2日、1区から日本維新の会公認で出馬した石﨑徹が事務所開きを行った。
元は財務官僚の石﨑は40歳。2012(平成24)年、自民党が実施した候補者公募で、旧1区の公認候補になった。同年、そしてその2年後と、石﨑は衆院選の選挙区で西村智奈美(民主、立憲民主)に2連勝した。
2017年(平成29)年の選挙は比例で復活当選。自民公認で3回連続当選の石﨑は、石破茂首相の派閥、水月会に所属していたこともある。石破派に所属した理由について、石﨑は事務所開きでこう語っていた。
「党内野党と言われた石破さんのところにいることで、冷や飯を食うようなこともありました。ただいろんな人の声を届けるのが、本来の政治の役割だと思っています」
かつて週刊誌でセクハラ、パワハラと「セ・パ両リーグ制覇」みたいに伝えられたのが石﨑だ。さらに元秘書が「石﨑から暴行を受けた」と被害届を警察に提出。略式起訴された石﨑は、罰金20万円となり、民事でも元秘書へ490万円の支払いを命じる判決が下った。
自民党を離党した石﨑は、3年前の衆院選で維新公認として1区から出馬。だが得票率は10%に達せず惨敗だった。維新公認で2回目のチャレンジとなった今回、事務所開きの挨拶で、石﨑は支持者を前に過去の不徳をわびた。
10月14日、日本維新の会の共同代表、大阪府の吉村洋文知事が来県。石﨑の事務所前で街頭演説会を行った。ここでも石﨑の挨拶はまずおわびから。それでも石﨑には心強い味方がいた。それが妻の歌好名(かずな)さんだ。
事務所開きで石﨑はこう言って奥さんを紹介した。
「(支持者から)こうしたら勝てるというアイデアをいただくのですが、米山隆一さん(4区、立民)や斎藤洋明さん(3区、自民)のように、奥さんを出さないと負けると言われまして…」
吉村府知事の演説会でも、石﨑は奥さんと同知事と3人で聴衆の前に並んだ。3年前の衆院選が公示を迎える直前、「新潟維新の会」の設立準備会を兼ねた石﨑の総決起大会が行われた。石﨑と歌好名さんが入籍を果たしたのはその前年だったようだ。前回の選挙を前にした総決起大会で、石﨑夫人は司会を担当し、締めのガンバローコールでも壇上で石﨑と並んだ。だが選挙戦では裏方に徹したようで、歌好名夫人が話題になることはなかった。
3年前の前回、維新は比例の北信越ブロックで1議席を獲得した。比例との重複立候補だった石﨑だが、名簿順位1位の4名中、惜敗率が最下位で復活当選は果たせなかった。今回、同ブロックで維新は8人が立候補を届け出た。8人はすべて選挙区と重複だ。
政党やメディアなどの事前調査によれば、維新の支持率は伸び悩み、北信越ブロックで議席を獲得できるか微妙な情勢だった。そして結果は、事前の予測を覆すことができなかった。