トップは元「市民新党にいがた」ささえあいコミュニティ生協新潟の内紛
2024年05月29日
協同労働などの理念を掲げ、高齢者福祉などの事業を推進するのが「ささえあいコミュニティ生活協同組合新潟」だ。そのトップは30年前に結党した「市民新党にいがた」なる地域政党の参院選候補であり県議だった。その「ささえあい生協」で内紛が伝えられている。高邁な理念を掲げた生協らしくない内紛の表層部分のみをお伝えすることにしたい。
30年前の結党宣言
「市民新党にいがた」という地域政党を覚えておられるだろうか? 今もネット上に残る「『市民新党にいがた』の紹介」にはこうある。
〈私たちは、環境・人権・平和などに関する市民運動などから出発し、94年10月に 『市民新党にいがた』を発足させました〉
結成は今から30年前、1994(平成6)年だった。その前年、6月に現在の天皇陛下と皇后陛下がご結婚。8月には細川護熙を総理とする連立政権が発足。自民党からの政権交代が実現した。この年はこれまでにない冷夏と日照不足により、戦後最大の冷害となり、米不足でタイ米など外国産米を輸入することになった。
1994年は、4月に細川内閣に継いで羽田孜内閣が誕生したものの、6月には自社さ政権で社会党(当時)の村山富市委員長が内閣総理大臣に就任した。激動の時代に誕生した市民新党にいがただったが、「結党宣言」もネット上に残っているので、一部を紹介したい。〈新潟の地域においても、国政と同様に地方議会の総与党化が進み、地方政治や行政から政策論争や監視機能が消えつつある。農業は減反と米自由化で危機に瀕し、中小地場産業は長引く不況にあえいでいる。
産業優先・開発優先の論理のもとで、リゾート開発やゴルフ場建設が進み、森林や河川は破壊され失われつつある。柏崎原発は文字通り世界最大の規模となり、さらに巻原発建設計画も進められようとしている。
そして、政財官学一体となった『環日本海』の掛け声のもと、新潟を拠点とした新たなアジア収奪と環境破壊が始まろうとしている〉
何やら遠い昔の学生によるアジ演説を彷彿させる。その市民新党にいがただが、2002(平成14)年7月の総会で「緑・にいがた」に改称したという。市民新党にいがただった時代、同党の新潟市議がジーンズにスニーカーで本会議場の演壇に登壇。話題となったことがあった。…続きは本誌で