詳報&完全独自調査 2024年度大学入試 県内56校 現役合格者数
2024年04月30日
医学科合格者数3年連続140人超
各表を具体的に見ていこう。
表1は「卒業生進路概要」。本誌が調査対象とした56 校は、私立高校は全校、公立学校は大学進学者数が比較的多い学校としている。特に難関大学と国立大学は、調査対象校で県内全体の9割超はカバーできているはずだ。
普通高校、普通科に留まらず、実業高校、実業科も一部調査対象に加えている。新潟商業、新潟工業、長岡工業、上越総合技術が実業高校であり、新潟中央、新発田南などは実業科を併設している。五泉、新井は総合学科のみの高校だ。
普通科のない学校、あるいは大学進学希望者が多数派でない学校は、多様な進路を希望する生徒に対し、一例として資格取得を促すなど、様々な工夫を凝らしてあらゆる希望進路の実現に取り組んでいる。その中でも近年は、「高校で学んだ専門性を大学でさらに伸ばしたい」などとする大学進学のニーズにも学校側が応えていることを知っていただきたい。
調査校を集計すると、四年制大学進学者数は759 2 人( 昨年度7771人)。その内訳は、国立大学が1815人(同1811人)、公立大学が675人(同720人)、私立大学5102人(同5240人)。この数字の内訳を表5~7で分析していく。
就職者数は930人で昨年度より21人減、専門学校進学者数は2千人で同264人の減。専門学校進学者数は、ここ5年で最多だった2021年度の2780人から780人も減った。
「大学短大等進学希望率」は74・2%。ここ5年では最高を記録し、4年連続で増加した。就職者数と専門学校進学者数が右肩下がりの一方で、大学進学を希望する高校生の割合が年々、高まっている。
毎年、一定数が浪人し、再チャレンジしている。が、その数は年々減少。来年度は新課程入試になることから、現役志向・浪人回避傾向がさらに強まったようだ。「現役偶然、一浪当然、二浪平然」と言われていた時代が懐かしい。
表2は「東大合格者数」。既卒を含めた合格者総数は11人で昨年度比7人減。現役合格者数は計8人だった。合格者を出した学校は新潟、三条、高田、村上中等、燕中等、新潟明訓の6校。ちなみにサンデー毎日4月21日号によれば、お隣の富山県は30人(昨年度46人)、石川県も30人(同42 人)、福井県は10人(同20人)が東大に合格した模様(いずれも既卒含む)。北陸4県は軒並み東大合格者を減らしたようだ。
表3は海外大学の合格者数と進学者数。今回は全県で17人が合格。うち15人が海外で学ぶ選択をした。
表4は「医学部医学科合格者数」。一昨年度の合格者数は現役・既卒合わせて143人、昨年度が141人。今回は現役・既卒合わせて145人が合格した。医師不足が長年の課題となっている本県にとって、3年連続で140人超の医学科合格者数に関係者は喜んでいる⁉
合格者数の多かった順に新潟62人、長岡23人、新潟明訓17人など。現役生は延べ62人が合格した。