50年来の悲願! 新津バイパス4車線化へ
2024年03月27日
新潟市秋葉区では「50年来の悲願」とされる国道403号新津バイパスの4車線化が、事業化に向けスタートするらしい。そのほか新しい工業団地の計画も進められていて、既に誘致企業の名も取り沙汰されている。旧市街でもJR新津駅の東口、西口へ銀行が移転することになったようだ。
フラワーロード30年の悲願
新潟市秋葉区の国道403号新津バイパスは「フラワーロード」として知られる。同市中央区側から向かう場合、国道49号茅野山IC(新潟市江南区)で分岐し三条方面へ進む。小阿賀野(こあがの)川を越えた荻川駅西入口交差点(同市秋葉区)あたりから、大鹿交差点(同)付近までの約4㎞がその区間だ。遠く弥彦山を望む道路の西側を、春は菜の花、夏はヒマワリ、秋はコスモスが彩る。
このフラワーロードは、元々は秋葉区で中古車販売会社の代表を務めていた故遠山悦男氏が、平成6(1994)年からボランティアで始めたものだという。それから今年で30年。現在は同区内の企業、団体や区役所などで実行委員会を立ち上げ、管理を継続している。
道行く人々の癒やしとなっている新津フラワーロードだが、道路西側が当初から植栽スペースだったわけではない。この部分は、現在、暫定2車線を4車線化するための用地だ。
新津バイパスは国道49号茅野山ICから古田交差点(新潟市秋葉区)までの約8㎞。「三条・新津バイパス」の一部として開通したのは昭和56(1981)年のこと。当初は県道だったが、翌年国道403号に指定されたという。
余談だが、現在は国道403号となっている道路の整備について、都市伝説とも言える以下のような話が地元に残されている。
「田中角栄元首相は政治家になる前の一時期、自身が設立した田中土建工業の関係から、新津で仕事をしていたことがある。そんな縁から、現在の国道403号を国の直轄国道として整備してもらうよう、関係者が田中先生にお願いした。だが国の直轄である国道8号が近くを通っていることから、それはかなわなかった」
今となっては確かめようもない話だ。
この国道403号新津バイパスだが、国道49号とは茅野山ICのランプウェイで合流する。このほか同バイパスを三条方向に進んで、磐越道の新津IC側に向かう場合も、側道から新津東バイパス(国道460号)に乗り入れることができる。だがこれら以外、ほかの道路とはすべて平面での交差だ。
さらに新津バイパスは新潟市中央区方面に向かう一部区間と、三条方面に向かう一部区間のみが片側2車線。そのほかは片側1車線で、朝夕や休日は混雑が激しい。同バイパスにとって「4車線化」は悲願であり喫緊の課題だ。
3月のこと、地元の商工団体役員が、ある会合でこう言った。「新津バイパス4車線化の事業化が決まった」と。…続きは本誌で