『男性にも美容が必要な時代が到来』
2024年03月27日
エールホームクリニック長岡
松井彰伸 医師
■医師データ
松井彰伸。弘前大学医学部卒。弘前大学大学院医学研究科博士課程修了。青森市民病院、弘前大学附属病院、青森県立中央病院、弘前大学皮膚科助教を経て現職。医学博士。
竹内一郎/著『人は見た目が9割』(新潮社刊)によると、「理屈はルックスに勝てない」としている。ビジネスの場でも、しゃべりはうまいのに成績が上がらない人がいる一方、しゃべりはそこそこでも、不思議と数字をあげてくる人がいる。一概には言えないが、見た目で相手に好印象を与えられる人は、商談もスムーズに進む傾向にある。そこで今回は、相手に与える印象が劇的に好転する、男性美容について取り上げる。解説はエールホームクリニック長岡の松井彰伸医師にお願いした。
「当院の皮膚科はアトピー性皮膚炎や湿疹、かぶれ、やけどなどの一般皮膚科のほか、男女の美容皮膚科にも力を入れています。
男性向けの美容皮膚科で行っている治療は主にひげや脇、すね、VIOなどの脱毛と、顔のしみやいぼを取る治療です。
脱毛には医療用レーザーを使います。具体的には2種類のレーザーを使い分け、患者さんの肌の色、毛の太さ、部位などに応じて照射します。レーザー照射によって肌がトーンアップし、全体的に美肌になるという派生効果も期待できます。
しみやいぼを取る治療には、それぞれメラニン色素をターゲットとしたレーザーと、削る効果のある炭酸ガスレーザーを使います。いぼやしみの盛り上がりなど、取っていいものなのかどうかなどの診察を行い、患部に最適なレーザー照射を行います。患者さんによっていぼやしみの数や濃さ、本人の気にしている程度などが違いますから、丁寧な問診と的確な診断を心がけ、その患者さんに最適な治療をオーダーメイド的に施していきます。
これらの脱毛やしみ、いぼを取るレーザー治療は保険適応ではないため、治療費は全額自己負担になります。
いぼを取る治療の場合は、液体窒素での凍結療法や、メスで切除して縫合する手術という選択もあります。これらは保険適応になることが多いです。いぼや盛り上がりの状態によっては、治療後の審美の点でレーザーが勝るケースと、手術の方がきれいに仕上がるケースがあります。丁寧に診察した上で、どちらの治療がいいか患者さんにお伝えし、話し合って治療方針を決めていくことになります。…続きは本誌で