五泉市長と市議会議長会派 「異次元の蜜月」
2024年01月28日
「異次元」とは五泉市のためにある言葉かもしれない。1月10日に新聞折込された市議会の会派、「政新会」の活動報告を見て、ギョッとした市民は少なくない。そこには市長、副市長、教育長と議長らが並んだデッカい写真が掲載されていた。これも異次元なら、林茂議長の在任期間も異次元の長さだ。
市と議会の蜜月関係
能登半島地震で震度5弱を観測した五泉市でも被害が出た。人的な被害では軽症者1名、建物被害では準半壊32棟、一部損壊127棟、ブロック塀倒壊など21箇所(1月17日現在) 。一時は最大13人が避難し、市内の小中学校や保育園など、複数の公共施設で壁等の一部破損、歪みが発生した(五泉市の発表に基づく)。
地震から10日後、1月10日のことだったという。別掲の文書が新聞折込で市内各戸に配られた。不謹慎な言い方かもしれないが、これを見て地震と同じくらいビックリ仰天した市民も少なくなかったはず。
B4判1枚、両面カラー印刷の文書だが、スーパーの売り出しや新規開店を知らせるチラシではない。「五泉市議会 政新会 活動報告№1」と題するもの。6人で構成する「政新会」は、同市議会(定数20 )で最大の会派だ。代表者は6期目のベテラン、熊倉政一議員。同じく6期目の林茂議長も同じ会派に所属している。そのほか3期、2期が各1人、1期の2人が同会の所属だ。
会派長の熊倉議員だが、立憲民主党のHPを見ると、五泉市議会では唯一、同党の推薦候補だった。林茂議長だが、県の政治団体名簿(令和4年12月31日)には自民党五泉支部の支部長としてその名が登場する。
それはともかく、「活動報告№1」とはいうが、写真デカめで文字少なめ。表は紙面の半分以上が写真で、林議長、熊倉会派長による新年の挨拶のみ。裏面は、会派を構成する6議員の名前や写真、令和5年度の補正予算額、10億3,117万円といったデカい文字が目立つ。
別掲した「活動報告」の写真を見ると、9人並んでいる。「政新会」は6人で構成する会派だったはず。では残り3人は誰だ? ここが五泉市の「異次元」なところだ。まず写真中央の前列で、一人だけ腰かけた姿勢で手を前に組んでいるのが林茂議長。その右隣が会派長の熊倉市議。
林議長が座る椅子の背もたれの後ろに立っているのは、何と同市の田邊正幸市長だ。さらに写真の左端は佐藤豊副市長、右から3番目には伊藤順子教育長までいる。市議会の「活動報告」というより、市側と議会の蜜月関係を見せつけるような中身だ。…続きは本誌で