どの議員にいくら? 自民党衆院議員と派閥の相関図
2023年12月27日
注目は各派閥から提供された資金と、提供された側の政治団体で食い違いが生じていないかだ。派閥からの寄附を記載していなかった塚田一郎議員の政治団体は、既に収支報告の訂正を行った。食い違いは〝裏金〟の存在を示唆する。
キックバックか単純ミスか
安倍派や二階派の事務所が東京地検特捜部による家宅捜索を受けた翌日のこと、在京の国会議員秘書はこう言った。「新潟では塚田議員が不記載を認めましたが、数百万円であれば立件されず、修正で済まされそうですね」
別掲記事でも紹介したが、塚田一郎衆院議員は自身が代表を務める資金管理団体、「十一会」(届け出は東京都選管)の収支報告書に記載漏れがあったと、12月5日、東京都の選管に対し訂正を行った(別掲)。
「十一会」の収支報告書に記載漏れがあったのは、塚田議員が所属する派閥、「志公会」(麻生派)からの寄附だった。志公会からの寄附は令和4年に3回、合計で348万円あった。
報道によれば、記載漏れがあった寄附について、塚田議員側は「裏金のキックバックではない」としていた。
裏金か否かは別として、この記載漏れが発覚した経緯について、最初に不記載を報道した「しんぶん赤旗日曜版」(12月10日号)では、同紙の指摘を受けて塚田議員側が訂正したと伝えている。
一方、一部のメディアでは「政治資金問題が取り沙汰される中で、事務所で確認したところ見つかった」とする塚田議員側による回答を紹介している。
それはともかく、塚田議員が代表の資金管理団体、「十一会」は令和4年2月の設立で、この団体の収支報告書を見ると、志公会のほか、令和4年に塚田一郎後援会(塚田一郎代表)から100万円を2回、合計200万円を寄附されていたことが記載されている。
これは事実なのだろうか?
塚田一郎後援会の収支報告書に「十一会への寄附」は記載されているのだろうか。同後援会は県選管に届け出してある政治団体で、その収支報告書は県庁に直接出向いて申請し、収支報告書そのものを閲覧しなければならない。
実際に閲覧して確かめてみると、塚田一郎後援会の収支報告書に十一会への寄附は記載されていて、金額や期日についても矛盾はなかった。…続きは本誌で