中高年も無縁ではない 今どきのラブホテル事情
2023年11月27日
2023年はそれまでのコロナ禍の規制から解き放たれて、人々に自由な生活が戻ってきた1年だった。とはいえ例年を上回る夏の暑さにウンザリした人たちも多かったはず。しかしながら、その猛暑の中にあって活況を呈していたのが何を隠そうラブホテル業界だった。
猛暑の最中に露天風呂付きラブホテルでリフレッシュ
ある中年男性が話す。
「今年の夏の猛暑にはまいりましたが、休みの日に朝から晩まで家にいたのでは気晴らしができませんし、電気代も無駄にかかってしまいますからね。だいいち妻は休日に私のためにわざわざ昼飯を作るのを面倒くさがるんですよ。
とはいえ夫婦でランチがてらドライブに出掛けても、車の中は冷房が効いていて快適だけど、立ち寄り先で車から降りたら暑さで汗が噴き出してきてたまりません。そんなこんなの理由で、私たち夫婦はこの夏、3回ほどある場所に出掛けました。あまり大きな声では言えませんけどね…(苦笑)」 (60代男性会社員)
果たして“ある場所”とはどこなのか? 高原の避暑地へでも出掛けたのだろうか?
この男性が照れながらいう。
「最近の言い方だとファッションホテルといいますか、レジャーホテルといいますか…。お恥ずかしながらラブホテルへ行ったんですよ(苦笑)」 (同)
本誌では実在する不倫カップルが数多く登場する「探偵物語」というコーナーを長く連載しているが、その不倫カップルが密会場所として利用するのがいうまでもなくラブホテルだ。
これに対してこの男性の場合、愛する奥様とラブホテルへ行くというのだから、なんとも微笑ましいではないか。
ところが男性は記者のこうした想像を打ち消すように、こう続けるのだった。
「ラブホテルというと目的はひとつだとお考えかもしれませんが、私たちのように長年連れ添っている夫婦にとっては“隠れた避暑地”なんです。多くのお客さんから支持されているラブホテルは露天風呂があったり、サウナがあったりといった具合に設備が充実していますから、猛暑の日に涼しく快適に過ごすにはうってつけです。
加えて食事のルームサービスもありますし、カラオケやDVDプレイヤーなどもありますから、部屋の中でも一日中、楽しむことができます」 (同)
この男性が気に入っているのは新潟市郊外の高級ラブホテルで、決まって日中のフリータイムと呼ばれるお得な時間帯に利用するのだという。
男性が続ける。
「料金は部屋のグレードによって違いますが、土日に露天風呂完備の部屋に6時間滞在して9000円でお釣りが来ます。ドライブに出掛けて高速代やガソリン代、食事代などを払うことを思えば決して高くはありませんよ」 (同)…続きは本誌で