官製談合で逮捕! 県北建設業界・政界に激震走る
2023年09月27日
9月20 日、県警は県新発田地域振興局の部長、そして新発田市に本社を置く建設会社、岩村組の顧問ら2人を官製談合などの疑いで逮捕した。同社は自民党県連の幹事長、岩村良一県議のファミリー企業。これまで県職員が談合などで逮捕されたことはなく、県北の建設業界や政界、そして官界にも激震が走った。
県警、県発注工事に斬り込む
9月20日午後6時半頃、新発田市豊町にある県新発田地域振興局の駐車場に警察車両が続々と到着。20人ほどの捜査員が家宅捜索のため建物の中に入っていったという。
この日の午後、県警は「県新発田地域振興局の農村整備部長、新発田市に本社を置く建設会社、岩村組の顧問ら2人の計3人を官製談合などの疑いで逮捕した」と発表した。県が発注した農地の区画整理(ほ場整備)工事に関する入札(別掲)で、逮捕された3人が共謀して岩村組に落札させたという。
ここ数年、佐渡市、燕市、新潟市、糸魚川市と、県内では連続して官製談合事件が摘発された。だが県発注工事の入札で不正が発覚したり、県職員が逮捕されたりすることはなかった。県地域振興局の部長が逮捕されたことを受け、花角英世知事は以下のコメントを発表した。
〈県職員が逮捕されたとの警察の公表がありましたが、公共工事の入札は、競争性、公正性、透明性の確保が大前提であり、今回の件は、公共工事に対する県民の信頼を揺るがすものであり、事実とすれば誠に遺憾であります。
警察の捜査に協力し、その行方を見守るとともに、改めて職員の法令遵守の徹底を図り、県民の皆様の信頼回復に取り組んでまいります〉
今回の逮捕劇だが、9月初旬から中旬にかけて、地元新発田市の建設業者らから県警の動向が伝えられていた。同月中旬段階で、複数の業界筋による話を総合すると、おおよそ以下のような状況だった。
「警察の事情聴取を受けているのは、岩村組の役員や営業担当者など。そして同社の顧問となっている本田任(つとむ)氏らだ。そのほかの業者は警察から呼ばれた形跡はない。
役所側では県新発田地域振興局農村整備部の鶴巻博文部長のみ。事情聴取は新潟東署で行われているらしい。警察が押収していた関係者の携帯電話は既に返されたようだ。容疑は官製談合と思われる」…続きは本誌で