• Clip to Evernote

2024年11月22日

南魚沼市 林市長VS黒岩市議 ほとんど罵り合いバトル

2023年03月27日

南魚沼市民でも市議会でのやり取りがここまでヒートアップしていることを知っている人は多くあるまい。林茂男市長と黒岩揺光市議との対決は、質疑応答というよりもバトルに近く、議場は戦場のよう。「戦争とは政治目的を実現させるための手段」との格言があるが、2人の攻防はいつまで続くのだろうか…。

 

花輪vs立て看板

 

南魚沼市議会3月定例会の会期は2月27日から3月17日までだった。一般質問は同月6日から8日までの3日間行われた。1期目の黒岩揺光市議が登壇したのはその最終日、同月8日のこと。

 

黒岩市議の兄は、今は浪人中の黒岩宇洋前衆院議員(立民)。同市議らの父は医師で南魚沼市内にある医療法人社団の理事長、母は元参院議員で社会福祉法人の理事長を務めるなど、いずれも著名人だ。

 

黒岩市議だが、市議に当選する前の令和2(2020)年11月に行われた市長選に出馬した。現職の林茂男市長との一騎打ちだったが、結果はほぼトリプルスコアで同市長が圧勝して再選を果たした。その後、同市議は2年前の市議選に出馬し初当選を果たした。

 

黒岩市議の一般質問だが、事前の通告は以下のよう。「1、議長の公職選挙法違反が報道されたことについて 2、政治団体が主催するコンパニオンつきの懇親会に市長交際費を使うな 3、市職員に対するセクハラ行為の注意喚起システム構築を」。

 

これほどショッキングでインパクトのある項目が並んだ一般質問など前代未聞だろう。第1項目の「議長による公選法違反」だが、「南魚沼市議会の塩谷寿雄議長が改装や新規オープンした市内の飲食店に祝いの花輪を贈っていた」というもの。昨年12月に発覚した。この件については黒岩市議が公選法違反で県警南魚沼署に刑事告発し、2月に受理されたという。

 

議長の公選法違反に関する黒岩市議の質問と林市長の答弁は、あらぬ方向に進展してしまった。議長が贈った花輪などではなく、3年前の市長選で黒岩陣営が設置した立て看板(別掲写真)に話が及んだ。

 

選挙期間に入る前、この立て看板は市内の道路脇などに許可なくズラッと並べて設置されるなどした。勇み足か、一部は林市長の親戚が所有する土地にまで無断で立てられたという。

 

黒岩陣営による市長選前のこうした立て看板や街宣車を使った連呼などについて、当時相当問題視された。塩谷議長が飲食店のオープンで贈った花輪が許されるなら、手当たり次第にあちこち花輪を贈り、名前を売り込むことで選挙を有利に運ぶことができる。

 

同じように写真のような選挙前の立て看板が許されるなら、ところかまわずに設置して、顔と名前を売り込むことで選挙が有利になる。だがこうした花輪や立て看板を認めては、財力のある者だけが選挙で有利になってしまう。そんなことを公選法は許していない。

 

市長選での立て看板などについて、黒岩市議は、自身のブログで謝罪したり、この件について議会で質問した議員には、議場外や自宅に行って頭を下げた。同市議は、親せきの土地にも立てられたという林市長宅にも行って頭を下げたという。…続きは本誌で

  • Clip to Evernote