震災がれき受け入れ問題5つの重大疑問
2012年06月26日
新潟をはじめ、三条、長岡、新発田、柏崎の5市が岩手県大槌町の震災がれきを受け入れる方向で調整を進めている。受け入れたがれきは焼却して最終処分場に埋め立てるとしているが、その過程で発生する焼却灰は処分前に比べて放射性セシウムの濃度が30倍超にも高まるといわれている。果たして、がれき受け入れは本当に安全なのか?
新潟市は亀田と新田が候補
がれき受け入れを表明している5市の中でも最も前向き、というか前のめりともいうべきイケイケの姿勢を示しているのが三条市の國定勇人市長だ。同市は他の4市に先駆けて4月上旬、焼却施設近くの地元住民を対象に早々と説明会を開催。6月中にも試験焼却を開始したいとしている。一方、焼却施設のある同市福島新田の地元住民は当然ながら放射能汚染を心配し、地元自治会長らがかねてよりがれきの受け入れに慎重姿勢を示している泉田知事に面会。県の見解を求める要望書を提出した。
市民の間に不安が広がっているのは三条市にかぎらず、新潟市も同様だ。新潟市では亀田清掃センター(江南区)と新田清掃センター(西区)の2カ所を焼却施設の第一候補として挙げているが、篠田昭市長がこうした方針を今年2月定例会で表明して以降、市民レベルの活動が本格化している。
また焼却灰については、赤塚(西区)と太夫浜(北区)の両埋め立て処分地への埋め立てを検討しているが、ただでさえ迷惑施設として嫌われているところに相当程度の放射線量を示す焼却灰を埋め立てようというのだから、地元関係者の反発は避けられそうにない。…続きは本誌にて