衆院新1区 自民党公認獲得レースの底流
2023年01月27日
衆議院の本県選挙区は1減で5になった。自民党の場合、本県関係の現職衆院議員は7人。この7人で5つの選挙区を取り合うことになる。現職の7人だけではない。新1区で佐藤純県議(新潟市江南区)も手を挙げ、現職の塚田一郎衆院議員と選挙区支部の支部長、すなわち公認候補の座を争っている。
「伏兵作戦」不発
「荒れると思いますよ」。新潟市江南区の自民党関係者がこう言った。1月14日、自民党県連の2階大ホールで開催された同党新潟支部(塚田一郎支部長)の執行部・総務合同会議についてだ。なぜ「荒れる」可能性があるのか「この会議で自民党の新潟支部は、新しい1区の支部長候補として塚田一郎衆院議員の推薦を決めるはずです。江南区の亀田、横越支部は地元選出の佐藤純県議を支部長に推薦すると決めている。それゆえ新潟支部による塚田推薦をすんなり認めるわけにはいかない。そのため会議には伏兵を忍ばせてあるのです。だから荒れる可能性がある」(江南区の自民党関係者)
「伏兵」とは、まるで戦国時代みたいな話だ。新潟市江南区は旧亀田町、旧横越町で構成されている。これまで同区は衆院4区に属していた。「1票の格差」を是正するため、衆議院の小選挙区は「10増10減」され、本県の選挙区は1減で5になった。昨年12月28 日から江南区は正式に新1区となっている。新しい1区は江南区のほか同市中央区、東区、佐渡市で構成されている。
自民党の新潟支部は旧新潟市をエリアとしている。それゆえ旧亀田町、旧横越町の自民党員は新潟支部とは無縁なはず。したがって同支部の執行部・総務合同会議には参加資格そのものがないのでは…? まさか会議に乱入するわけにもいくまい。「江南区の一部エリアには旧新潟市だった地区もあるのです。だからその地区の党員は今も新潟支部に所属することになっています」 (同)
1月14日に開催された自民党新潟支部の執行部・総務合同会議だが、「伏兵」による造反劇もなく、無事に塚田一郎氏を新1区の支部長(公認候補)に推薦することを決めた。会議終了後、同支部の皆川英二幹事長(市議、北区選出)は「全会一致、拍手で決定した」と語っている。
「伏兵」の存在をあらかじめ予想し、挙手や投票などではなく「拍手」で決議したのかもしれない。…続きは本誌で