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2024年11月24日

第四北越合併で旧第四銀行幹部の高笑い

2022年11月28日

第四北越の合併が華やかに報道され、支持する経済界の声も紹介されていたが、疑念は消えなかった。蓋を開けてみると、案の定「一将功なって万骨枯る」。合併劇は第四による第四のための吸収合併でしかなかった様相が色濃くなってきた。

 

融資案件 北越なら2週間で返答それが今では1カ月待たせた上・・・

 

「第四北越の店舗に入りじっと観察してみなさい。下を向いて俯いているのが北越、上向きに溌剌としているのが第四の行員ですよ」と元北越の行員は自嘲気味に話す。

 

「私の肌感覚では、合併当初こそ新支店長は第四6北越4の割合でしたが、今や9対1の露骨人事です。これじゃあ将来を悲観して辞めたくなるのは当然。辞めた行員は既に100人は超えていて、40代の働
き盛りが目立ちます。取引先から声がかかり決断したんでしょう。優秀な銀行員ほど引手はありますから」 (同)

 

経済界からは合併の弊害を危惧する声が挙がり始めている。

 

「とにかく融資に時間がかかる。北越だと2週間で返事がきたのに1カ月待たせた上、いろいろと条件をつけてくる。それも貸し手側の有利な条件ばかりですから話になりません」 (同)

 

下越地区の社長も不満を口にする。

「私は元々北越がメインでした。北越はズボラなところはあるが、面倒見は良かった。対する第四は逃げの第四と揶揄されるだけにリスクヘッジは抜け目がない。

 

知り合いの社長が、支店サイドで了解済みの案件が本部決済でひっくり返されたと憤慨してましたが、このようなケースは最近頻発しているようです。だとすれば、第四との合併は県経済にとって芳しいことではないね。

 

残念なのは第四北越を縁切りにして大光に鞍替えしようにも大光銀行は55年の臆病風に吹かれて、これまた頼りにならない」

 

大光銀行は元々、無尽の出で第二地銀の大光相互銀行だったが、42年前の乱脈融資事件で事実上の破綻の憂き目に遭っている。国からの救済支援があり再建に乗り出したのが、笑わん殿下と揶揄された東大法学部卒の大石幸一頭取。実務を担ったのが、引き継いだ井田哲生頭取だった。当時、第四、北越、新潟相互銀行の支援もあり、再建を果たしたが、過去の反省から地道な経営は大光の骨の髄までしみ込んでいる。

 

約35年前のバブル経済崩壊当時、不動産積極投資で大怪我をした都銀や数ある地銀を尻目に難を逃れたのは消極的融資が奏功したといえる。だが、そんな大昔の成功体験を金科玉条の如く奉っているとすれば時代錯誤もはなはだしい。野暮の標本のように嘲笑されるのがオチだろう。

 

事実、積極融資にブレーキをかける大光経営陣に対する行員の不満も数多く耳にする。

 

中堅企業の社長も言う。

「大光にとっては今が飛躍する千載一遇のチャンスです。第四北越の合併で融資に慎重な第四路線の不満が鬱積している。ここは大光が積極果敢に打って出るタイミングなのに、未だに昭和55年の乱脈融資事件を引きずっているとしたら笑い種です」…続きは本誌で

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