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2024年11月21日

関連団体の講演会を後援していた阿賀野市教委

2022年08月28日

「郷土を元気にする会」は上越や佐渡など、県内各地に続々と関連団体ができているようだ。阿賀野市では「郷土を元気にする会 阿賀野・豊栄」が昨年8月に講演会を開催している。この会を阿賀野市教育委員会が後援していた。

 

阿賀野市でも旧安田町にあるのが吉田東伍記念館だ。吉田東伍を素人が一口で語ることは実に難しい。それゆえ同記念館のウェブサイトにある東伍の解説をそのまま引用させていただくことにする。

 

〈越後の農民の子として生まれた吉田東伍は、「『郷土』の大地こそが『日本』の風土の一部であり、日本を正しく理解するためには、日本の風土を組み立てている郷土をしっかりと見なければならない」と考えていました。

 

13年かけて編さんした、日本全土の「郷土」を集大成した全国地誌『大日本地名辞書』は人間活動の舞台としての「土地」、そこに刻まれた歴史の語り部としての「地名」を大切にすることを教えてくれました。―歴史的地名を失うことは郷土を失うことである― 今日、現代的な課題としてその重要性、緊急性が叫ばれています。

 

東伍は生涯野にあって、まさに土地を耕すように黙々と研さんを重ね困難を克服し、わが国全土の「郷土の未来」を見すえるための学問―歴史地理学の道を開いたのです〉

 

昨年8月7日、阿賀野市の「水原保健センター」で、「阿賀野郷土物語」と題する歴史講演会が開催された。サブタイトルには〈開墾の心が育んだ文芸興隆の地-あがの-〉とあった。

 

主な内容は阿賀野市の歴史を紹介した映像の視聴と「吉田東伍よもやま話」と題した「歴史講演」だった。講師は地元の研究者が担当した。

 

この講演会を主催したのが「郷土を元気にする会 阿賀野・豊栄」なる団体だ。同様の団体は、別掲記事でも紹介したように上越や佐渡でも知られている。こうした「姉妹団体」の存在とともに、これまで新発田など阿賀北のエリアで主に活動していた「郷土を元気にする会」が、新潟市などでも活動を始めている。

 

「郷土を元気にする会」については別掲記事で紹介した。

「世界平和統一家庭連合新発田家庭教会」が後援していることから、旧統一教会の関連団体でもある。「阿賀野郷土物語」と題したイベントは、旧統一教会と近しい団体が主催したものだった。

 

このイベントを阿賀野市教育委員会が後援していた。後援については同市教委の「教育委員会だより」にも登場する。同市教委が後援の申請を受け付けたのは昨年6月だったという。

 

阿賀野市教委の担当者によれば「政治や宗教活動など、後援できない理由がなかったことから受け付けたのでは」という。後援を申請した団体が旧統一教会と関係があったことを確認したかについては「答えられない」(阿賀野市教委の担当者)という回答だった。

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