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2024年11月21日

関連団体の主催イベントを後援していた上越市の言い訳

2022年08月28日

旧統一教会系のイベントである「ピースロード」をめぐり、全国各地の自治体がこの事業を後援していたり、知事や市長らが出席していたことが次々と発覚。波紋が広がっている。本県でも上越市が関連イベントを後援していた。

 

8月初旬、鹿児島県と鹿児島、霧島、姶良の3市が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体によるイベントを後援していたことが判明。その後これら1県、3市は後援の取り消しを決めた。

 

問題視されたのは「ピースロード」と呼ばれるイベントで、「日韓友好と世界平和を願うとの趣旨で全国各地を自転車で走る」というもの。旧統一教会の教祖である故文鮮明氏による「国際平和高速道路」という提案に関係が深いプロジェクトだという。

 

隣の富山県でも、やはりこのイベントに自治体が後援していたり、昨年7月に開催された富山エリアの開会式では新田八朗知事が挨拶するなどしていた。同知事は2年前の知事選で旧統一教会から支援を受けたという。

 

「ピースロード」はこれまで本県でも開催されていて、昨年7月、このイベントの新潟実行委員会が佐渡市にコロナ対策支援のため3万円を寄付している。

 

上越市では今年7月3日「ピースロード2022インジャパン」の関連イベントとして、「フィルハート ピース フェスティバル」が開催された(開催チラシ別掲)。「上越市と、姉妹・友好都市の韓国・浦項市を結ぶ」、「ウクライナ支援チャリティ」などが開催趣旨だったようだ。

 

共催に名を連ねている「上越郷土を元気にする会」、「新潟県平和大使協議会」はいずれも旧統一教会と関係が深い団体だ(別掲記事)。

 

このイベントを上越市が後援していた。こうした事態を憂慮し、上越市内の医療関係者は自身のブログにこう綴っている。〈統一教会問題は、実はこの地域でももう相当進行しているのではないか、という疑念があります。被害が出ているのではないか。政治がそれに影響されているのではないのか〉

 

後援の経緯に関する上越市の回答は以下のよう(一部本誌で要約)。

 

「ピースロード2022新潟県実行委員会から後援申請を受け(5月17日)、上越市事業共催及び後援に関する要綱に該当する事業であり団体であると認められることから、国際交流事業の所管課である観光交流推進課で後援の決定を行った〉(上越市広報対話課)

 

上越市は5月25日付でピースロード2022新潟県実行委員会に後援決定の通知書を送付。同市は〈コロナ禍で往来が難しくなっている上越市と韓国・浦項市を結び、官民が一つになって世界平和を願うフェスティバルとして開催されるというものであり、友好交流の促進に寄与するものと判断した〉という。

 

このフェスティバルの開催趣旨文には、「ピースロードはUPFのプロジェクト」と明記してある。「UPF」は旧統一教会と関係が深い「天宙平和連合」のこと。その名から旧統一教会のイベントと判断しやすいのだが、事前に趣旨文は示されなかったのかもしれない。

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