燕・西蒲県議補選でくすぶる火種
2022年06月27日
これまで市長選や県議選で長らく無投票が続いた燕市。4月の市長選が16年ぶりの選挙戦になり、これで火が付いたらしい。5月に知事選と同時に行われた県議補選は激戦となり、その結果は来春の県議選に影響を及ぼす格好になった。
奇跡のホットスポット
ここ最近、燕市が選挙のホットスポットになりつつある。
4月10日に投開票が行われた燕市長選は、現職の鈴木力市長が相手候補に大差をつけて4選を果たした。同市長だが、初当選から連続3回無投票当選という、ほとんど天然記念物のような存在だった。
初の選挙戦となった4月の市長選で、鈴木市長の得票は驚くなかれ2万2千222票。何と2が5つもずらっと並んだ数だ。こんな得票数はお目にかかったことがない。カジノのスロットマシンなら大当たりで笑いが止まらないところ。やはり鈴木市長は何か持っていると言わざるを得ない。
3回連続無投票は市長選に限った話ではない。燕市と西蒲原郡弥彦村を選挙区(定数2)とする県議選も、平成23(2011)年から3回連続して無投票だ。その4年前、同19(2007)年に初めて県議選に出馬したのが高倉栄氏だった。この年は落選したが、次の選挙からは燕の鈴木市長と同様、3回連続で無投票当選。無投票3連チャンが二人もいるなんて、燕西蒲はお弥彦さま鎮座する地だけに神がかっている。
「奇跡の人」とも言える高倉栄氏だが、昨年7月に県議を辞め国民民主の公認で衆院選に出馬した。だが奇跡は起きず落選。県議の選挙区で欠員が生じたため、5月の知事選と同日に県議補選が行われた。出馬したのは3人。まず元県議である高倉氏。「自分で開けた穴をふさぐための選挙に自ら出るなんて…」と思いたくなるが、とにかく出馬した。
そのほか2人が燕市議を辞めて立候補した。一人は堀勝重氏で、自民党の地元3支部から公認を得た。もう一人が女性候補の柴山唯氏。こちらは連合新潟の推薦だった。三つ巴の選挙戦を制したのは堀前市議で、得票は約1万3千。次いで柴山氏が約1万1千900、高倉氏は3位に甘んじて約1万1千100だった。…続きは本誌で