談合の巣窟と化していた長岡市発注の清掃業務入札
2022年05月27日
長市が発注する清掃委託業務では再委託が禁止されているものの、実質的な丸投げの再委託が一部で常態化していた。昨年、長年にわたり大手業者の下請けを担当していた市内の業者が、自らも処分されることを覚悟で市に再委託(丸投げ)を告発。同社と同社に丸投げしていた大手業者が指名停止となった。一方、市が発注する清掃業務の入札では、談合が横行していたようだ。
指名停止は自爆テロの結果
別掲の一覧表を見ていただきたい。長岡市の指名停止業者を示したものだ。表にある上の2社は同市の清掃業務に関する件で指名停止となった。指名停止3カ月とある「太平ビルサービス(株)長岡営業所」が処分された理由は以下のよう。〈令和3年5月
28日に落札をした総合支援学校及び高等総合支援学校清掃業務委託の契約の履行に当たり、業務を再委託したため。長岡市建設工事請負業者指名停止等措置要綱第2条第1項別表第1第4号(契約違反)により措置する〉
指名停止6週間とある「(有)ドライビル管理」が処分された理
由は以下のよう。〈総合支援学校及び高等総合支援学校清掃業務
委託において、再委託が禁止されていることを知っていたにも関
わらず、受託したため〉(以下略)。
令和3年5月28日の入札結果は別掲のよう。長岡市の場合、清掃委託業務の入札は指名競争入札によって行われている。その清掃業務については再委託が禁止されている。工事で言えば一括下請けであり、もっとはっきり言ってしまえば「丸投げ」だ。
ある長岡市内の清掃業者が、前出の2社が指名停止になった理由について解説してくれた。「大手業者の太平ビルサービスは、長年にわたって長岡市の総合支援学校、高等支援学校の清掃業務を受託してきました。そしてそれを市内の小規模業者であるドライビル管理に再委託で出していたんです。こうした関係は今始まった話ではない。ではなぜ禁止されている再委託が発覚したかですが、
再委託されているドライビル管理側が市に申し出たのでしょう。それしか考えられない。
市の清掃業務については、工事で言うところの竣工検査などもありませんし、発注側が再委託に出しているかどうかなど、市は調べもしません。だから内部告発のような事態で再委託が発覚したわけです。
再委託は禁止事項ですから、発覚すれば再委託を受けていた側も処分の対象になります。太平ビルサービスから業務を再委託されていたドライビル管理にとって、よっぽど腹に据えかねることがあったのでしょう。この指名停止処分は言ってみれば自爆テロのような内部告発です」…続きは本誌で