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2024年11月21日

『小児アレルギーの 治療は初期の段階で しっかりと、根気よく』

2022年01月27日

エールホームクリニック
苅谷 直之 氏

 

■医師データ
苅谷直之。新潟大学医学部卒、新潟大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了。新潟大学病院皮膚科講師、長岡赤十字病院皮膚科、苅谷皮膚科医院副院長などを経て現職。

 

 

子供がアレルギー体質だと、それを深刻にとらえる親も多いだろう。ただ嘆いてばかりでは何ら解決につながらない。現状を理解して適切な治療を施し、子供の成長とともに治していくのが親の務めだ。というわけで、今回は小児アレルギーについて取り上げる。解説はエールホームクリニックの苅谷直之医師にお願いした。

 

「小児アレルギーというとアトピーや喘息を思い浮かべる親御さんも多いと思います。小児のアレルギー
に関しては、アレルギーマーチという概念がよく使われています。

 

この概念は小児が成長とともに、異なるアレルギー性疾患を次々と発症していく様が、アレルギーの行進のようなので、アレルギーマーチと呼ばれるようになりました。アレルギーマーチは図で大きな木に例えられることが多く、根っこの部分(土の中)にはアトピー性素因があります。アトピー性素因を持つお子さんは、乳児期(0~2歳頃、木の幹の根元に近い部分)までにアトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどを発症しやすいといわれています。この段階がアレルギーマーチの始まりです。その後、適切な治療を行わずに成長すると幼児期(2~6歳頃、木の幹の真ん中の部分)までに気管支喘息、さらに学童期(6~12歳頃、木の幹の高い部分)にはアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎などを発症します。成長する中で、これらのアレルギー疾患が自然によくなることも多いのですが、一部の方は成人型気管支喘息へ移行していきます。

 

小児のアレルギー治療では、このアレルギーマーチをできるだけ早い段階で食い止めることが重要です。…続きは本誌

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