コロナ禍で急速に普及するオンライン営業
2022年01月27日
名刺交換をしなくても営業が可能な時代に
――なぜ今、オンライン営業なのでしょうか?
弊社もコロナ禍となる以前は、見込み客に直接会って商談をするリアル営業しかやっていませんでした。具体的には弊社の主力事業となっている法人営業向けのコンサルティングの売り込みを対面でやっていたのです。
しかし一昨年4月以降、コロナの影響でリアル営業がまったくできない状況に陥ってしまったことから、私もどうしようかと考えました。そこで着目したのがオンラインビデオ通話のZoomです。ただしZoomを利用すればオンラインでコンサルはできそうですが、営業に使うには難しいと思われる面もありました。
なぜならばZoomを利用したオンラインビデオ通話は基本的に面識のある相手とやるものであって、初対面の人とのやるものではない、つまり営業ツールには向いていないわけですよ。
とはいえコロナ禍になる以前にもインターネット上で新規の見込み客を獲得したら、その見込み客のところに実際に足を運んでいたわけですよ。したがって、これまで足を運んでいたものをやめて、Zoomの画面上のやり取りだけで、一度も会わなくてもコンサルの契約が取れるようにしようと考えたのです。それはすなわちリアル営業がいっさいない、オンライン上のやり取りだけで完結する営業です。
――初対面の人とオンラインでやり取りするにあたって、名刺交換はどうしますか?
かつては画面の背景に名刺を映し出す人もいましたが、今はほとんど行われていません。とくに名刺交換をしなくても仕事を受注しているケースはいくらでもあります。今はインターネットで検索すれば、たちまち企業のホームページにたどり着
きますし、お互いがネット上の名刺管理アプリを利用していれば、名刺を探し合うこともできます。名刺交換をしなくても商談できる時代になりました。
――そもそもオンライン営業をするためには、相手の承諾を得る必要があるわけですが、そこに至るまでのプロセスは?
私がオンライン営業をするために最初に取り組んだのがメールマガジンの配信です。メルマガは今から20年以上も前からあるので、「今さら…」と感じる人も多いと思いますが、オンライン営業で成功している複数の会社にその秘訣を尋ねると、メルマガを積極的に配信しているという共通点があることが分かりました。
幸いにも弊社は20年前からメールマガジンを配信していましたので、オンライン営業を軌道に乗せるためにそれまで以上にメルマガ配信に力を入れることにしました。現在、弊社ではメルマガを週に8本配信しています。
メルマガは今まで名刺交換させていただいた方々やネット上を通じて配信を希望される人たちに配信していますが、メルマガ配信を通じていろいろと営業を仕掛けていくのです。…続きは本誌