『関節リウマチの先端治療』
2021年12月27日
エールホームクリニック
田村 真麻 氏
■医師データ
田村真麻。横浜市立大学医学部卒。同大学院医学研究科博士課程修了。横浜南共済病院、横浜市立大学附属病院、長岡赤十字病院総合診療科・リウマチ科副部長を経て現職。
手足の関節が炎症を起こして腫れてしまう関節リウマチ。悪化すると日常生活に著しい支障が出てしまう人も。今回は関節リウマチの治療について取り上げる。解説はエールホームクリニックの田村真麻医師にお願いした。
「人の免疫は通常、外から侵入したばい菌などに対して働きますが、この免疫が異常に働き、自分の関節を攻撃してしまうのが関節リウマチです。
免疫が自分を攻撃する理由はわかっていませんが、発症のリスクとして喫煙や歯周病などが挙げられます。比較的女性に多く、30代から50代くらいが好発年齢といわれていますが、高齢化社会の影響か、高齢者の罹患も増えています。
指や手首、足首、ひじやひざなどの関節が炎症を起こし、腫れて痛みが出るのが主な症状です。炎症が長く続いた関節は、軟骨や骨が壊れて変形してしまうので、そうなる前にしっかり治療して炎症を抑えることが大切です。
治療は薬物による治療が主で、症状がほとんどなくなる寛解を目指すことになりますが、大きく分かれて3通りの選択があります。…続きは本誌