泉田側が叫ぶ 選挙戦をめぐる脅迫、脅しとは
2021年12月27日
「〝裏金〟の要求を拒否したら、選挙は大変だった」。そう泉田裕彦衆院議員は言う。だが実際に選挙戦を担った長岡市議らに聞いてみると、その実態は泉田氏側の主張と真逆のものだった。同氏側が声高に主張している「脅し」や「いじめ」はどうだったのか。
最初のバッシング対象は高鳥
5区で敗れ、比例で復活した泉田裕彦衆院議員(自民)。同議員が自身のツイッターに「【総選挙の闇:新潟5区】」と題す
る投稿をアップしたのは11月29日の午後だった。内容は以下。
〈今回の衆議院総選挙で、2、3千万円の裏金要求をされました。『払わなければ選挙に落ちるぞ』という文脈でした。広島で事件があったばかりでよくやると思いましたが、違法行為はお断りしました。
そうしたら、選挙は大変でした。。。〉
泉田氏のツイッターだが、例えば衆院選開票日の翌日(11月1日)、同氏は比例当選の挨拶で長岡市内の街頭に立つ画像を投稿している。そのリツイート(投稿の共有)は44、いいねは328だった。それが冒頭の〝裏金〟に関するツイートでは、6千889リツイート、8千670いいねと、超が付く急上昇ぶり。
11月29日の夜には「【総選挙の闇:新潟5区】(続き)」を投稿。内容は以下のようだった。
〈選挙に際しての裏金要求はその公正さをゆがめ民主主義の根幹を崩します。
高鳥県連会長に対応を求めたところ、相談するので証拠はあるのか聞かれ、YESと回答しました。しかし、返事は、『県連としては一切関わらないという結論になりました。』とのことでした。???〉
泉田氏のツイートから始まった騒動で、当然ながら最初に名指しされたのは、〝裏金〟を要求したという星野伊佐夫県議だと思っていたら、実は自民党県連の高鳥修一会長(衆院議員)だったようだ。
在京のある国会議員秘書が言う。
「議員会館の高鳥さんの事務所に、泉田さんの秘書が文書を持って行ったんです。今回の騒動に関連し、星野伊佐夫さんを自民党から除名することを要望するような文書だったようです。泉田さんのところは本人が政務、公務ともに多忙だからということで、秘書が高鳥事務所に文書を持ち込んだそうです。
高鳥事務所でも、ご本人が不在で秘書が対応したのですが、文書の内容が内容だけに、秘書同士で受け渡しするのはいかがなものか、代議士同士がやり取りすべきではないかということで、文書は受け取らずに返したんですね。
そしたら(高鳥事務所に)門前払いされたので、文書は内容証明郵便で自民党新潟県連に送りましたというFAXを、泉田事務所が平河クラブ(自民党本部内と衆議院内にある記者クラブ)に送ったんだそうです」
高鳥事務所もとんだトバッチリだったようだ。
「こんなことが門前払いとして伝えられたように、今回の件で泉田さんのところは何かにつけて星野事務所の秘書や、長岡市の市議に虐められた、脅されたと発信していますが、実際のところは、この門前払いの話と似たようなものではと考えたくなります」 (同)…続きは本誌