1区 与党空白区なら政令市沈没の悪夢
2021年10月27日
1区は政令市新潟のエリアでも旧新潟市で構成されている。この1区で与党の衆議院議員が消えてしまった。1区の自民党候補、塚田一郎の事務所開きでは、招かれて挨拶した面々が「議席奪還」と勇ましく叫んだ。その割に、公示前に県議や市議の事務所や自宅に行ってみると、塚田のポスターすらないところが目立った。これって一体どゆこと?
勇ましい県議、市議の挨拶
10月8日のことだ。1区の自民党候補、塚田一郎の事務所開きが行われた。この日は県議や市議などの議員関係で、企業関係の事務所開きは同月11日行われた。神事の後の、関係者の挨拶が続いた。最初は塚田の選対本部長を務めた渡辺惇夫県議(新潟市東区)だった。「いよいよ来るべき時が来たと、この式に臨ませていただきました。19日が公示日で、目前に選挙が迫って来ております。何が何でも塚田一郎候補の勝利に向け、我々は頑張らねばならない。同時に1区には自民党の議席がないわけですが、自民党の議席奪還に向けて、お一人お一人から覚悟を持って頑張っていただきたいと思っています。選挙に向けて死に物狂いで頑張ろうではありませんか。よろしくお願
いいたします」(渡辺惇夫選対本部長)
1区では4年前の選挙で自民の石﨑徹が選挙区で敗退。辛うじて比例で復活当選を果たした。だがその石﨑は元秘書への暴行事件から同党を離党し、1区から自民党の国会議員が消えてしまった。
1区を含む新潟市では、3年前の10月に自民党が支持した中原八一市長が誕生。自民党に所属した市長が誕生するのは昭和34(1959)年から4期務めた渡辺浩太郎市長以来、ほとんど四半世紀ぶりだった。
選対本部長に続く激励の言葉は自民党新潟支部の支部長、小島隆県議(中央区)だった。
「今日はお招きいただいた県議が5人、市議の先生方23名、一糸乱れず塚田さんの当選に向けて頑張っていきたいと思いますし、これだけの力を結集すれば負けることはないと、私は確信しております。
本人はもとより、我々も何としても1区の議席を獲得するという覚悟で頑張ってまいります。皆さま方のお力添えをいただくと同時に、ご本人、そして奥様も大変でしょうけれども頑張っていただきたい」 (小島県議)
やはり「1区の議席奪還を目指そう」といった挨拶だ。次いで自民党の友党である公明党県本部の志田邦男代表(元県議)が挨拶。次いで新潟市議会の古泉幸一議長(江南区)が挨拶した。「新潟がおかれている立場は大変厳しいものがあります。その中で新潟県議会はしっかりと自民党がまとまって新潟県をリードしています。私ども新潟市議会も自民党議員団だけではなく、保守系無所属の議員も塚田さんの支持を表明して一緒に戦ってくれています。
あと国に対する衆議院議員というピースだけが足りないので、その一つピースを取りに我々も全力で戦っていきたいと思っております。このことが新潟の発展に何より大事なことだと思っております」 (古泉議長)
市議会の保守系会派、翔政会の代表である皆川英二市議(北区)も挨拶した。「塚田一郎候補からは、我々翔政会と同様、是非とも中原市長を支えたいという気持ちで、今回退路を断って立候補していただきました。
(投開票日の)10月31日に結果を出すため、我々翔政会も頑張っていきますので、皆さんよろしくお願いいたします」 (皆川市議)…続きは本誌