衆院5区 米山前知事の電柱くくり付け看板は無許可
2021年09月27日
まさか電力会社が衆院選で一方の側を支援することはあるまい。5区の一部地域では、電柱にくくり付けられた米山隆一前知事と野党の参院議員によるツーショットの看板が目白押しだ。これらは電柱の管理者に無許可で設置されたもので、撤去期限を過ぎても放置され続けた。こんなアンフェアな手法では、品格があるはずの「前知事」という肩書が泣いてしまう。
電力は野党系支持か?
衆院5区に、ほかでは見られない〝異変〟が生じている。写真は9月初旬、南魚沼市竹俣新田で撮影したもの。そのほかは同区内でも魚沼市や湯沢町などで、ほぼ同時期の撮影だ。いずれも5区から衆院選に出馬を予定する米山隆一前知事と、立憲民主党の森ゆうこ、打越さく良参院議員とのツーショットポスターで、ちょっと見は何の変哲もない。
この種のポスターだが、よ~く見れば街頭演説会の開催を告知する内容となっている。そのため「弁士型」と呼ばれたりもする。写真のポスターの場合、演説会の会
場は長岡市のアオーレ長岡前で、日時は12月25日(土)13時から。だがこれ、言ってみればフェイク(偽物、騙し)で、実際に演説会が行われるわけではない。
文字の大きさなどからも分かるが、演説会の告知など「建て前」に過ぎない。「本音」は間近に迫った衆院選に出馬を予定する米山前知事の顔と名を売り込むために設置されたものだ。
5区の現職は自民の泉田裕彦元知事(1期)。同元知事は再選を目指して立候補する予定だ。一方、米山前知事は野党系から担がれて出馬する見込み。そして森民夫前長岡市長も手を挙げている。
泉田元知事の4選不出馬を受けて行われた平成28(2016)年の知事選は、米山、森の戦いだった。この時、自民、公明、連合の推薦を得ていたのが森前市長。だが勝ったのは米山前知事。何やら因縁深い3人が相まみえる衆院5区は全国注視の選挙区でもある。
5区で勃発した〝異変〟とは写真のポスターのことだ。正確に言えば紙そのものを壁などに貼っているのではなく、ベニヤ板などに貼って掲示している「裏打ちポスター」と呼ばれる代物。
このポスターだが、主に街路に立つ電柱にくくり付けるように設置されている。9月初旬の段階で、5区内でも魚沼市、南魚沼市、湯沢町で相当な数が確認されていた。電柱は、ほとんど電力会社かNTT関連のもの。どちらも公共性が極めて高い企業だ。電柱に米山知事のポスターが貼られているということは、「衆院選で電力
会社やNTTは野党系候補を支持する」ってことか?…続きは本誌