国会で民間人を誹謗中傷 自宅住所まで公開した森裕子
2021年08月27日
森裕子参院議員(立憲民主党副代表)が善良な民間人を誹謗中傷した上に、この人物の自宅住所を自身のホームページなどで公開するという国会議員にあるまじき暴挙に出たのは一昨年11月。しかしマスコミを見渡してもこの問題を熱心に報じ続けているのは産経新聞だけとあって、大多数の国民は森議員による人権侵害の酷い実態を知る由もない。
誤報の毎日新聞記事に丸乗りして民間人を誹謗中傷
事の発端は2019年10月に開かれた参議院予算委員会での森裕子議員の発言だった。
当時、国民民主党に籍を置いていた森議員が、政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG)座長代理を務める原英史氏がその立場を利用して不正行為におよんだかのような発言をしたことに端を発する。
関係筋が話す。
「森裕子議員は毎日新聞の記事を引き合いに出して原氏を批判したのです。野党の議員がよくやる“今日の〇〇新聞によりますと…”とか“今日発売の週刊〇〇によりますと…”といった新聞記事や週刊誌記事に丸乗りした形での徹底批判ですよ」 (政界関係者)
森議員は毎日新聞の記事を引き合いに出して、原氏を以下のように批判したのだった。
「(原氏が)国家公務員だったらあっせん利得、収賄で刑罰を受ける」(参議院予算委員会での森議員の発言より)
1996年生まれの原氏は経済産業省などを経て、2009年に政策コンサルティングなどを主業務とする株式会社政策工房を設立。同社社長を務めている。
つまり原氏は純然たる民間人であり、こうしたことから森議員は原氏が「国家公務員だったら…」と断った上で、「あっせん利得、収賄で刑罰を受ける」と続けたというわけだ。
森議員の指摘が事実だとすれば、いずれにしても原氏は国家戦略特区WG座長代理の立場を利用して金銭を得ていたことになる。
しかし結論を先に申し上げれば、森議員が引き合いに出した毎日新聞の記事はそもそも誤報だった。
毎日新聞は2019年6月11日付朝刊の1面トップで、原氏の顔写真入りで“疑惑”を報じているが、問題の記事は原氏が特区提案者から現金を受け取ったり、会食接待を受けたりしていたことを強く印象付ける内容となっている。
これに対して、まったく身に覚えのない原氏は反論文を公開して対抗したが、毎日新聞は一連の“疑惑報道”を1カ月にわたって継続。このため原氏は毎日新聞を相手取って提訴した。
一方、森議員は毎日新聞の記事に丸乗りして、座長代理の原氏がその立場を利用して金銭を得たかのように国会で発言したが、原氏が毎日新聞を提訴した裁判が始まると、当の毎日新聞は「(原氏が)お金をもらったとは書いていない」と主張。
森議員が原氏を批判する上での根拠としていた毎日新聞の記事は、当の毎日新聞が自ら「疑惑なし」と結論付けてしまった格好だ。…続きは本誌