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2024年11月21日

─ 不況下を生きる女性たちの選択 ─

2021年05月27日

手っ取り早く稼ぐために“直引き”する風俗嬢

現在はコロナ禍の真っ只中でありますが、第2次平成不況「日本列島総不況」、第3次平成不況「デフレ不況」と呼ばれる平成9年~平成14年にかけての女性たちにスポットを当てた事件ファイルを2本お届けいたします。収入が減って経済状況が苦しくなる中、なんとか生活費を工面しようと彼女たちが取った行動とは―。

 

第2次平成不況の平成10年当時、デリヘルがまだ世に誕生する前、店舗型風俗店の話です。

 

県内のある風俗店経営者からご相談を受けました。仮にA氏としておきましょう。

 

A氏が話します。
「私はファッションヘルスを経営しているのですが、この業界には“裏取引”や“直じか引びき”という言葉がありましてね。これは風俗で働く女の子が店に隠れて仲良くなった男性客と直接連絡を取り合って会い、現金をやり取りすることをいいます」 (A氏)

 

A氏によると、風俗店経営者にとって直引きは昔から頭の痛いタネだといいます。

 

同氏が続けます。

「ファッションヘルスの場合、店側の取り分は3~5割が相場で、たとえば90分コースで2万円の売り上げが上がった
ら、店側が6千円から1万円を取り、残りの1万4千円~1万円を女の子が手にすることになります。通常、入店したての女の子は店側の取り分が5割からスタートです。

 

しかし女の子が入店時の約束を破って店を通さずに直引きをすると、店側にお金を渡す必要がなくなるので全額が自分の取り分になるわけです。

 

直引きをする女の子は通常料金が90分2万円のところ、馴染みの客に対してたとえば“1万5千円でどう?”と持ち掛けます。客にとって店外デートは恋人気分が味わえますし、ホテル代を払ったとしても通常料金の範囲内で遊べるわけです。このため多くの男性が女の子の誘いに乗ってしまうのですが、これでは店は大きく利益を失ってしまいます」 (同)

 

女の子は店の目を盗んでこっそり直引きをやっているつもりでも、オーナーや店長、スタッフの目はごまかせないといいます。

 

「なにせそれまで頻繁に予約を入れていた客がプツリと店を利用しなくなり、同時にお気に入りの女の子の出勤がガクンと減るわけですからね。バレバレですよ」 (同)

 

A氏が経営する風俗店で1年ほど前から働いている美雪嬢(仮名)も、突如として出勤が減った女の子の一人だといいます。

 

同氏がいいます。

「直引きをしているものと目星をつけていますが、この状態を放置していたのでは他の女の子に対して示しがつきませんし、ひいては彼女たちがやる気をなくしてしまったら店にとって死活問題です。ですから彼女の直引きの動かぬ証拠を掴んでほしいのです」(同)

 

こうしたご依頼を受けて調査に着手したところ、美雪嬢は確認できただけで4人の男性客を相手に直引きをしていることが判明しました。これなら店への出勤日数が激減するわけです。…続きは本誌

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