新潟市職員ボーナスチョイ下げ これって桁違いじゃ⁉
2020年11月27日
新潟市議会は11月25日から27日までの3日間、臨時会を開催した。残念ながら月刊誌の都合でその内容はお伝えできないが、市職員のボーナス(期末・勤勉手当)削減が正式決定したはず。〝期待〟された引き下げ幅は、わずか0・05ヵ月分。これって1桁、あるいは1桁プラスアルファ違うんじゃないの…?
新潟市議会の臨時会が開催されたのは11月25日から27日までの3日間。この日程だが、10月初めには決まっていた。当時、保守系の市議がこう言った。
「11月の臨時会開催が決定しました。25日から3日間。職員のボーナスに関することが主な議案になります」
役人の給与だ、ボーナスだと言われると、つい過敏に反応してしまうのが民間人の常だ。やっかみが半分以上なのだろうが、役人の厚遇にはため息が出てしまう。
今さら言うまでもないが、「期末・勤勉手当」とか称する役人のボーナスは必ず支給される。民間なら出る出ないも含め、業績に左右されるわけだが…。それはともかく、11月の臨時会で市職員のボーナス引き下げが正式に決定されたはず。月刊誌の都合で、臨時会の中身はお伝えできないが、職員給与を巡っては紆余曲折があった。
昨年、新潟市人事委員会の勧告に従って、職員の月額給与やボーナスを引き上げる議案が12月の市議会に提出された。引き上げ幅は月給が0・1%、ボーナスが0・05ヵ月分。同じ議会で財政再建の姿勢を示すため、中原八一市長の報酬を20%、二人の副市長のそれも10%減額する議案が提出されていた。
昨年12月の定例会で可決されたのは後者のみ。職員の給与関連は「継続審議」、すなわちいったん棚上げとなった。市長与党で最大会派の「翔政会」が待ったをかけた格好だ。同会からは「職員給与を上げるなら、それに見合う分、どの予算を削るのかを明らかせよ」といった意見が聞かれた。
棚上げになった職員給与の関連議案だが、昨年12月に続く今年2月の市議会定例会で一転可決。理由は「悲惨な状況の新潟県とは違い、市は収支の均衡が図られている」とか、「人事委員会勧告は遵守すべき」とか、そんな内容だった。「新潟市の職員組合は、人事委員会の勧告は守られねばならないと主張していました。ということは増額の場合だけではなく、減額の場合だって守られねばならないわけですよね」(保守系の市議)
新潟市人事委員会が今年の職員給与などに関する勧告を行ったのは10月23日のこと。「ボーナスを0・05ヵ月分引き下げ」という内容だった。次いで11月9日には〈月例給の改定を行わない〉という報告が示された。
11月16日には25日から開催される臨時会に向け、各会派の代表による会合がもたれた。その場で、「職員のボーナスを0・05ヵ月分引き下げる」という議案に関する異論は聞かれなかったという。
「まあ0・05ヵ月分減でしかないですからね」 (同)
コロナ禍でかえって業績を上げた企業もある。だが飲食や宿泊などをはじめ、民間サイドの感覚は「0・05ヵ月分減」どころではない。昭和の寅さんじゃないが、「ヤケのヤンパチ、日焼けのなすび…」で、やっぱり「持ってけ泥棒!」と叫びたくなる。