新潟市秋葉区 “官製談合事件”の中身
2020年10月27日
新潟市秋葉区が発注した公園管理業の入札をめぐり、官製談合事件が発覚した。逮捕されたのは市役所側が同区建設課の主査(今年度、西蒲区に異動)、業者側が同区内にある造園業者であるフィールドスコープの社長と役員。事件の中身はシンプルなように思われたが、不明な点が多々ある。
自民VS県警バトルの延長!?
10月7日、県警が「通常逮捕した」と発表したのは3人。新潟市秋葉区建設課の主査(事件当時)で、市職員の神田誠容疑者、そして新潟市秋葉区の造園業者、フィールドスコープ(FS社)の原淳一社長と同社の土屋清敏取締役の両容疑者だ。逮捕容疑は神田容疑者が官製談合防止法違反、業者側二人の容疑者が公競売入札妨害の疑い。
今年3月25日に執行された「秋葉公園管理業務委託」の指名競争入札で、神田容疑者は区役所において、3月下旬頃にFS社の土屋容疑者に最低制限価格を教えた。そして原及び土屋容疑者は同月25日の入札で教えられた1千765万6千円のフダを入れ、業務を落札したという。
この事件に関する警察の発表は午後5時からとされていた。だが午後3時頃には、メディアをはじめ、あちこちが騒がしくなった。建設業界筋はこう言っていた。
「春先の県議会で可搬式オービスの導入をめぐり、県警と自民党との間でバトルがあって、オービスの予算が削られた。その際、県警の入札についても土木部との比較でおかしいと、自民党が追及していた。この一件があったから、自民党の県議や土木部の入札が県警からマークされているという噂があった。
まあ半分冗談話だろうと思ったら、意外と本当らしいということで、今回県警が何か発表するらしいと聞き、直感的に自民党の県議か県の土木部に関係することだろうと思った。秋葉区の一件が発表された日は、県議会が開会中だったから、議会開会中でも県議の逮捕はあり得るのか…と考えてしまった。結果はまったく違ったわけだが」
10月7日の午後には、「何やら公園関連での事件らしい」という一報も流れた。
「やはり県が関係する公園の管理や造園工事をめぐる一件か、あるいは管工事で警察が入っているという話があったから、そちらかと思った」(同)…続きは本誌