道の駅あらい拡張オープンの裏で妙高市長が前代未聞の奇策
2020年08月27日
妙高市の道の駅あらいは一般的な道の駅に比べるとスケールが超越していて、県内外から車でやって来る人たちの人気スポットとなっている。この道の駅あらいの国道18号線を挟んだ向かい側に新たに拡張整備された「四季彩館みょうこう」が7月にオープン。上々の客入りとなっているが、その舞台裏では土地建物を保有する妙高市と運営会社によるギリギリの調整が行われた経緯があり、今後も予断を許さない状況だという。
“スーパー道の駅”がさらにパワーアップ
規模が半端ではない。道の駅あらいのイメージを端的に言い表すなら、これが最も適当な表現に違いない。
なにせ道の駅あらいの敷地内には10軒もの飲食店をはじめ、農産物直売所、鮮魚センター、情報館、コンビニ、果てはホテルまであるのだ。
一般的な道の駅はドライブ途中の休憩スポットとして利用されることがほとんどだが、道の駅あらいは最終目的地としても十分通用するほど施設が充実している。
さらに交通アクセスも抜群だ。国道18号線沿いの道の駅あらいは上信越自動車道のETC専用出入口「新井スマートインターチェンジ」に隣接。これにより長野・妙高方面と上越・高田方面の上下線ともに乗り降りが可能となっている。
また新井パーキングエリアからもハイウェイオアシスとして利用することができる。
施設が充実している上に交通アクセスが抜群とあって、2000年に開業すると瞬く間に県内外から多くの人たちが訪れる一大観光スポットとなった。毎年のように年間300万人超を集客しているという。
こうしたことから2009年発行の日経グローカルでは、2008年度の道の駅あらいの売り上げが全国の道の駅で第1位になったと報じられたこともある。いうなれば巷の道の駅とはまったく格が違う“スーパー道の駅”というわけだ。
ただし、さすがの“スーパー道の駅”も目下のコロナ禍には勝てなかったという。
関係筋が話す。
「従来、道の駅あらいを訪れる県内客と県外客の割合はほぼ半々くらいでした。しかし新型コロナウイルスの感染拡大によりお客さんの数は大幅減。とりわけ県境を越える移動に対して自粛要請がなされたことから、長野方面からのお客さんが激減しました」 (妙高市関係者)
しかしそんなコロナ禍のもとで道の駅あらいでは、ある計画が進められていた。国道18号線を挟んだ東側約3・8㌶の拡張整備がそれだ。
現状でも規模の大きい道の駅あらいを拡張するなどというと、「公金の無駄遣いではないか」との批判が上がりそうだが、拡張計画が持
ち上がるに至ったのにはある理由があった。道の駅あらいが国の重点「道の駅」に選定されたからにほかならない。…続きは本誌