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2024年11月24日

コロナ禍で生活困窮女性に忍び寄る「ひととき融資」のワナ

2020年08月27日

県内でもコロナ禍により飲食店が大打撃を受け、閉店・廃業が相次ぐ深刻な状況に陥っていることは本誌前号が触れたとおり。その延長線上で職を失って生活に困った女性たちが、藁をもすがる思いで危険な個人間融資へと流れている実態がある。俗にいう「ひととき融資」がそれだ。

 

閉店・廃業で職を失った水商売の女性たち

 

関係筋が話す。

「県による営業自粛要請が解除されて以降も明かりの灯らない飲食店が何軒も見られます。潰れた店は居酒屋や小料理屋、バーなど業態はさまざまですね」(JR新潟駅界隈の飲食店主)

 

別の関係筋はこういう。

「コロナ騒ぎが起きて以降、新潟駅前界隈では無料飲食店案内所が1カ所閉鎖しました。こうした案内所は主にキャバクラやバーに客を誘導することによってマージンを得ているのですが、客が激減して飲食店の経営が成り立たなくなってしまったことから閉鎖を余儀なくされたのです」(JR新潟駅界隈の別の飲食店主)

 

案内所と提携していたキャバクラやバーの中には閉店したところも複数あるという。

 

この関係筋が続ける。

「店が潰れれば当然ながら、そこで働いていた従業員たちは職を失うわけですよ。新潟駅前界隈でどのくらい失業者が出ているのか想像もつきませんね」 (同)

 

新潟駅前界隈にかぎらず、古町界隈も状況はほぼ同じで、飲食店業界に吹き荒れる嵐は県内全域におよんでいる。

 

こうした極めて厳しい状況下で、いわゆる「夜の街」で働く水商売の女性たちはどのように生活を維持しているのだろうか?

 

前出の関係筋が話す。

「店が潰れてしまったら新しい職を見つけるしかありませんが、水商売の世界にどっぷりと浸かっていた女性たちが明日からすぐに時給800円台の昼間の仕事に就けるかというと、なかなか難しいのが実情です。

 

また店がなんとか営業していたとしても、客足が激減した店の女の子は出勤日を減らされるなどして収入が大きく落ち込んでいるわけですよ。すると彼女たちの中には苦しさのあまりね…」(JR新潟駅前界隈の飲食店主)

 

この関係筋はそう言って顔を曇らせ、口ごもってしまった。しかしながら言葉の続きはだいたい想像がつく。新しい働き口をすぐに見つけるのは難しいことから、彼女たちは手っ取り早く金策に走るというわけだ。

 

関係筋が続ける。

「昔は生活費に困ったホステスが給料日前に店から金を融通してもらうことがよくありました。古い言い方ですが、バンス(前借り)というやつです。でもコロナ禍では店側にそんな資金的余裕はありませんからね、バンスなんて無理ですよ。

 

だから生活に困った女の子は人からお金を借りるのです。誰から借りるか? 普段から自分をひいきにしてくれている店の常連客に決まっているじゃないですか(笑)」 (同)…続きは本誌

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